こんにちは!大阪府寝屋川市のはちかづき法律事務所、弁護士の塩見恭平です。

2022年9月22日、大阪府立牧野高校で法教育の授業を行ってきました。

授業のメインテーマは成年年齢の引き下げ。2022年4月から18歳成人、と言われていましたが、どこが変わり、どこが変わらないのか、何を気をつければいいのか、などについてお話してきました。

せっかくなので、軽くまとめたものを上げておきます。

 

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*成年年齢引き下げ*
1 令和4年(2022年)4月1日~ 成年年齢が18歳に引き下げられた

2 目的
 18歳・19歳の若者の自己決定権を尊重し、積極的な社会参加を促すこと

3 内容
(1)できるようになったこと
契約 親権者の同意なしにできるようになった
結婚 女性16歳→18歳 男性18歳(現状維持)
その他 10年パスポート、国家資格の取得、資格に基づく就職等
バイトやパチンコ(学校で禁止されているところもある)、普通自動車免許の取得、選挙・国民投票の選挙権などは、改正前でもできていた。
(2)今でもできないこと
飲酒・喫煙・公営ギャンブル(競馬競輪競艇等)  → パターナリズム
国民年金の納付
大型・中型免許の取得

4 契約トラブルに気を付けよう
(1)契約とは 申し込みと承諾
(2)未成年取消の保護
  民法5条第1項・第2項
1 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
2 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
(3)成年になった後でも取消が可能な契約
  クーリングオフ(訪問販売など)・消費者契約法(消費者被害防止)

5 メッセージ
 成年になっても、大人になっても、別に何もかもを一人で抱え込む必要はありません。トラブルになった時には、まだまだ周りの大人に相談してください。
 大人にも、得意分野・不得意分野があるので、法律の問題があれば弁護士に相談していただけると嬉しいです。

 

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伝えたかったメッセージは最後の部分。

18歳成年になって、結局のところ、国が保護してくれる範囲が少し薄くなったということなので、その中で、自らを守るために適切な行動をとることや、適切な人に相談することが必要になるのではないかと思いました。

 

しかし、私も12月で37歳になります。

18歳のころの気持ちを忘れないように、日々若々しくいかないとなー、と気持ちを新たにすることができました。